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2022-11-24 (Thu) 00:00

あなたは本当は誰? 映画「ある男」を見て戸籍って何だろうと考えた

11月24日、久しぶりで京都まで映画を見に行きました。
前回出かけた時は歩くだけで草臥れ切ったので、今回は目的を映画だけに絞りました。

Movix京都を選んだ理由は、ネットで誕生月の祝いポイントプレゼント通知が届いたからです。
なぜプレゼントかと言うと、去年の8月に行った映画のチケットをオンライン予約で購入し、会員登録時に個人情報を入力していたからです。
そうか、こうして個人情報は使われるのか?
と、年寄りは 妙に納得したのでした。
前に行った映画はこれです。

今回のプレゼントは、シニア割1300円が1000円になるだけなんですけどね。
でもまあ、気は心ではありませんか。😄
それに、私はこの原作を半年ほど前に読んで、大変興味深く感じていたのです。

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原作が映画化され、自分の抱いていたイメージと異なるとガッカリなのですが、この作品は それ以上の出来の良さでした。
原作が複雑すぎて 整理しきれなかった部分を、より掴みやすくしてくれてます。
主役たちが美男美女でありすぎるとは思いましたがね。

メインキャストも脇役も、みなさん素晴らしい演技でした。

主役の一人、死亡した夫 大佑を演じた窪田正孝さん、
田舎で林業の仕事に着く前、実は元ボクサーだったと言う回想シーンが凄かった。
 体力の限りを振り絞った激闘シーンの為に作り上げた筋肉は、日頃鍛えてるのかな?
今の俳優さんって、土台の体づくりが必要なんだと他の人を見ても本当によく分かります。
俳優とはアスリートであると思うのでした。

この映画のテーマは、人間のアイデンティティとは何なのかという問いではないかと思います。

誰かを認識する時、我々はそれを 本人の語る過去、周囲から聞く経歴などから作り上げてくけど、それって本当なの?
思い込みが違っていたからとて、生きてきたことは消えない。
戸籍、学歴、履歴書、そんなものが その人間が存在したことを証明できるのか?

それと言うのも、今の時代 個が所属する社会というものがなくなっているからでしょうね。
江戸や明治の頃なら、地域の中で生きて遠くに行くこともなく死んでいく人々がほとんどでした。
私の祖母は明治初め頃生まれて離島の村で育ち、一山超えた村の若者に嫁担ぎ(嫁さんにしたい娘を若者たちが共謀して攫ってくる)で結婚して 死ぬまで島で過ごしました。
それも祖母から母に伝わった口伝えの話ですけれどね ・・・

そんな場所では、生まれてから死ぬまでを把握尽くされてるから、あの人がどこの誰かなんて迷う必要もないわけです。
ところが、その孫である私は、生まれ所から全く離れた今の地方で人生の後半を過ごしています。
 これから晩年を迎えるわけですが、私が今話した履歴が本当かどうか 誰がそれを証明できるのか?

知り合いを連れてきて話してもらうと言っても、その人が果たして本当に友達かどうか分からないではありませんか?

社会が、今では あまりにも複雑になりすぎたのかもしれません。

あなたが誰であっても、今 私が感じるあなたを、私はあなたとして受け入れる。
それで良いのではないかなあ〜・・・

そう思えば、戸籍制度って必要あるのかな〜? 
血縁関係がわからないと、血縁があって結婚してはいけない婚姻の可能性がなんて心配も、現代ではDNA鑑定で判断できそうだし・・・
ああ、なんて訳のわからない時代に生きているんだろうと思った私でした。

その人の人間性だけで良い!
と自信をもって言える社会になって欲しいものですね。

映画が始まる前に、歩いた路地で見つけたポスター。

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裏寺通りという小さな路地のお寺、誓願寺で開催される無料コンサートのお知らせです。
アフガニスタンでテロで亡くなった中村哲さんの意思を繋ごうという、市民主体のささやかなコンサートです。

彼こそ、人間ってだけで全ての人を受け入れてくれる人だったのに・・・
自分を殺した殺人者までも、きっと彼は 受け止めただろうなあ〜と思えてならないのです。

12月4日、夜かあ〜 😂
体のコンディションを整えて、行けたら行きたいと思います。



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最終更新日 : 2022-11-29

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