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2010-10-30 (Sat) 22:25

シャトー・ルージュはアフリカの雰囲気

メトロ4番線で終点がノミの市で有名なクリニヤンクールに向かういくつか手前の駅にシャトー・ルージュ Château Rouge という駅があります。
その駅で下車すると異国に迷い込んだ感じがします。
もっとも私にとってはパリが異国そのものなのではありますが、シャトー・ルージュはそのまたパリの中の異国という感じがあります。

メトロの階段を上がって通りに出ると、手に品物を持った人達が手を差し出します。
財布、靴下、「サンチェ、サンチェ」と言ってるのはベルト。
歩道に敷かれたビニールシートに女物のバックが並んでいるので
「誰の荷物かしら?」と町内会で花見でもするのか思ったらそれも売り物でした。
上海や香港で出くわした感じと似ていますが、全体がアフリカの街という感じです。

自分のお店がなければ通りか、閉めてある建物の前が店になります。
街角では、マンマミーアに出てくるような、民族衣装にでっかい体を包んだたくましいお母さん達が子供をしかり飛ばしながらエネルギッシュにおしゃべりをしています。

ここは常設店、パリの中では見かけない魚屋さんです。
右側エビの横は、日本人にお馴染み鰺です。

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果物屋さんでは、季節のミカンが山盛り。
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肉屋さん。
5キロで2千円ぐらい・・・でもぶった切りです。
他のお店に山積みしてでっかいカニの爪ようなものが何だろう?と思って近寄ってみると
牛か豚か・・・おそらく牛の蹄の部分が積み上げてありました。
スープの出汁に使ったりするのでしょうか?
沖縄にも豚足料理というのがありますから、牛の蹄料理もあるのかもしれません。
ただ、この肉の山を、あちこちで見たせいでしょうか、私は肉が食べられなくなってしまいました。

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ビルの隙間から、モンマルトルのサクレクール寺院の尖塔が見える場所もあります。
でも、ここは下町というより場末という表現が当てはまりそうです。
パリのガイドブックに載っているおしゃれなカフェは、どこにも見当たりません。

でも、私はここからパリの未来が見える気がします。
アフリカとヨーロッパと中東が一体化して22世紀には、きっと今までになかった人種と街が生まれてくるのではないか?
そんな気がします。

人間も進化の過程の中の生物の一つに過ぎない。
そんな思いを肌で感じるような街です。

様々な価値観が渦巻く場所で、折り合いを付けて生きる事の難しさは、日本人には想像もつかない物があると思います。

私が住んでいる場所は19区です。
こちらはユダヤ人、中国人のエリアが固まっているように思います。

運河を挟んで私の住まいのすぐ前にある小学校の壁には
Librté , Égalité, Fraternité
自由、 平等、 博愛
の文字が掲げられています。
もしかしたらすべてのécole(小学校)も、この文字を掲げているのかな?

フランス革命以来、国の指標とされているスローガン。
すばらしい言葉ですが、実践することは苦難に満ちた道でもあります。
今フランスは人種と宗教の折り合いで、様々な試行錯誤を繰り返してみていると思います。

それを感じると、やっぱり凄い国だな~フランスはと思ってしまうのでした。

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最終更新日 : -0001-11-30

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